ルアーの塗装剥げは補修できる?2液エポキシでの直し方と交換の目安

ルアーの塗装の剥げは、小さなものなら2液エポキシで覆って補修できます。 ひび・割れがあるものや、中に水が入るものは交換しましょう。
シマノはルアーの修理対応を行っていません(2026年10月時点)。 剥げは、自分で補修するか交換するのが基本です。
この記事の要点
- 剥げの程度で、補修か交換かを決める(早見表)
- 剥げは2液エポキシで覆い、色は油性マーカーで足す
- ひび・割れ・中に水が入るルアーは交換する
- 換気して火気を避け、硬化前のエポキシは素手で触らない
ルアーの塗装剥げは補修できる?剥げの程度で見分ける早見表
表面の傷・色の剥げ・小さな欠けは補修できます。 ひび・割れがあるものや、中に水が入るものは交換が目安です。
補修の主役は2液エポキシです。 化学反応で固まるため肉やせがなく、穴埋めにも使えます。 剥げを上から覆うことも、小さな欠けを埋めることもできます。
| 剥げの状態 | 補修できる? | 使う材料 | 直し方の節 |
|---|---|---|---|
| 表面の細かい傷・つやが落ちた | ◎ 補修できる | 2液エポキシで上から覆う | 補修の手順 |
| 色が剥げて下地が見える | ◎ 補修できる | 油性マーカーで色を足し、2液エポキシで覆う | 色の塗り直し・補修の手順 |
| 小さく欠けた | ○ 補修できる | 2液エポキシで欠けを埋める | 補修の手順 |
| ひび・割れ・中に水が入る・リップが割れた | × 交換する | — | — |
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メタルジグはこの表に入れていません。 剥げとサビの対処は、メタルジグのサビ取りにまとめています。
補修する(剥げ・欠け)
- 表面の細かい傷・つやの落ち
- 色が剥げて下地が見える
- 小さな欠け
- 2液エポキシで覆う・埋める
色を足すなら油性マーカーを使う
交換する(ひび・割れ・浸水)
- ボディのひび・割れ
- 中に水が入る
- リップが割れた
この記事では補修の対象にしない
「割れも接着剤で直せるのでは?」と思う方もいるでしょう。 瞬間接着剤なら、プラスチックの割れを手間と時間をかけずに補修できます。 それでも、中に水が入るボディは補修より交換をおすすめします。
ルアー補修に使うもの|2液エポキシ・コーティング剤・油性マーカー
主役は、用途に釣り具の補修を挙げた2液エポキシです。 色を足すなら油性マーカーも用意します。
2液性の接着剤は、ルアーのボディのコーティングにも使われます。 セメダイン ハイスーパー5・30は、どちらも用途に「釣り具の制作、補修」を挙げています。
用意するもの
真水
補修前の下洗い用
5分タイプと30分タイプの選び方
- 5分タイプ:混ぜて5分後から固まり始める。急ぎの作業向け
- 30分タイプ:混ぜて30分後から固まり始める。作業時間にゆとりがある
- どちらもセメダイン ハイスーパー5・30の、23℃での目安
ルアー用のウレタンコート剤もありますが、この記事の手順では使いません。 エポキシとの使い分けは、後の比較の節で整理します。
100円ショップの接着剤で済ませたい方も、選ぶ目安は同じです。 パッケージの用途に、釣り具の補修が書かれた2液エポキシを選びましょう。
ルアーの塗装剥げを2液エポキシで補修する手順
洗って乾かし、色を足してから、混ぜた2液エポキシを剥げた所に塗ります。 塗ったあとは、固まるまで触りません。
真水で洗い、よく乾かす
塗る面のゴミ・サビ・汚れを落とし、よく乾燥させる
下地を確かめる
木・金属は浮いた塗膜を落とす。プラスチックは削らない
色を足すなら油性マーカーで塗る
剥げて下地が見える所に色をのせる
A剤・B剤を等量出して混ぜる
使う分だけ少量を出し、ヘラで色が均一になるまで混ぜる
剥げた所に塗る
剥げ・欠けを覆う分だけにして、厚く盛らない
固まるまで触らない
硬化前の混合物は、体質によりかぶれることがある
A剤・B剤は等量(容量比)を出します。 ハイスーパー30なら、ピンクの色が消えるまでヘラで混ぜます。 ハイスーパー5なら、約1分かけて上下に混ぜ、均一な色を確かめます。
ウッドルアー・金属の下地は浮いた塗膜を落とす
木の塗装面も金属の塗装も、塗膜を落とすと接着性が上がります。 浮いた塗膜は残さずに落としてから塗りましょう。
プラスチックのボディは削らない・溶剤で拭かない
アクリルやポリカーボネートは、脱脂やサンディングで素材を傷めるおそれがあります。 素材が分からないボディは、研磨も溶剤での拭き取りもしないのが安全です。
粗い紙ヤスリや、塗装面に使えないスプレーのNGは、ルアーのサビ取りにまとめています。
厚く盛ったほうが丈夫に思えるかもしれません。 それでも、塗るのは剥げ・欠けを覆う分だけにしましょう。 少量で済めば混ぜる量も減り、多量に混ぜたときの発熱も避けられます。
色を塗り直したいとき|油性マーカーとアクリル絵の具の違い
色は油性マーカーで足し、上から2液エポキシで覆います。 アクリル絵の具は使いません。
アクリル絵の具は、2液性の接着剤でコーティングするとにじみが出ることがあります。 手作りルアーのペイントにも、油性のマジックが使われています。
マニキュアやレジンは、この記事では扱いません。 釣り具の補修を用途に挙げた材料に絞っています。
2液エポキシ vs ウレタンコート vs 瞬間接着剤、結局どっち?
剥げを覆う・欠けを埋めるなら2液エポキシです。 リップなどパーツの固定や、プラスチックの小さな割れには瞬間接着剤が向きます。
ルアー作りでは、2液性の接着剤をボディのコーティングに、瞬間接着剤をリップの固定に使い分けます。 ルアー用ウレタンコート剤は、製品の表示どおりに使いましょう。
| 比べる点 | おすすめ 2液エポキシ ハイスーパー5・30の例 | ルアー用ウレタンコート剤 | 瞬間接着剤 |
|---|---|---|---|
| 向く補修 | ◎ 剥げを覆う・欠けを埋める | 製品の表示どおり | ○ パーツの固定・プラスチックの割れ |
| 固まり始めるまで | 5分または30分(23℃) | 製品の表示どおり | 製品の表示どおり |
| 釣り具での使いどころ | 用途に「釣り具の制作、補修」 | ルアー用として売られている | リップの固定・割れの補修 |
| 苦手・注意 | △ 硬化前はかぶれることがある・PE・PPは対象外 | △ 換気・火気は製品の表示どおり | △ 一般的なものはPE・PPによく着かない |
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PEはポリエチレン、PPはポリプロピレンのことです。 エポキシはPE・PPを除くプラスチック類や金属によく着きます。 一般的なアロンアルフアも、PE・PPにはよく着きません。
ルアー専用と聞くと、ウレタンのほうが強そうに感じる方もいるでしょう。 この記事では、強さの優劣は比べません。 剥げを直す目的なら、用途に釣り具の補修を挙げた2液エポキシを選ぶのがおすすめです。
エポキシが固まらない・べたつくときの原因と対処
固まらない・べたつく原因の多くは、混ぜ不足か、主剤・硬化剤の出しすぎです。 等量を出し、色が均一になるまで混ぜれば防ぎやすくなります。
一度にまとめて混ぜれば早い、と考えがちです。 ですが、紙コップなどで多量に混ぜると、反応熱がこもって発煙することがあります。 混ぜるのは、使う分だけにしましょう。
ルアーの塗装剥げを防止するには|釣行後の水洗いと収納
剥げを増やさないには、釣行後に洗って乾かし、ルアー同士が当たらないように収納します。 すべての釣り道具は、釣行後に水洗いして汚れを落とすのが基本です。
- 洗い方と乾かし方は、ルアーの塩抜きの手順で
- しまうときは、仕切りのあるケースで1本ずつ分ける
- 補修した所は、2液エポキシで上から覆っておく
2液性の接着剤でボディを覆うと、強度を持たせられます。 ただし、コーティングすれば剥げなくなるとまでは言えません。 使ったあとは、毎回ボディの状態を見ておきましょう。
ルアー補修の注意|換気・火気・皮膚と硬化前の扱い・捨て方
2液エポキシやコーティング剤は、換気して火気を避けて使います。 固まる前のエポキシは、素手で触らないようにしましょう。
エポキシ・コーティング剤を使うときの注意
- 換気をよくする:使っている間も、使ったあとしばらくも換気を続けます。接着剤の表示事項にも、換気をよくする注意が含まれます。気分が悪くなったら、すぐに空気の新鮮な所へ移ります。
- 火気のある所で使わない
- 手袋をして、硬化前は素手で触らない:硬化剤や固まる前の混合物は、体質によりかぶれることがあります。手袋は市販のポリ手袋やゴム手袋を使います。完全に固まれば安定した樹脂になります。
- 皮膚に付いたら:すぐに拭き取り、石けんでよく洗い流します。かゆみや炎症が出たら使用をやめ、医師の診察を受けてください。
- 目に入ったら:こすらずに多量の水で洗い、すぐに医師の診察を受けてください。
- 多量に混ぜない:反応熱で発煙することがあるので、使う分だけ少量で混ぜます。
- 瞬間接着剤を使うとき:布や紙に染みこむと短時間で発熱し、やけどをすることがあります。軍手のような布製の手袋は使わず、ポリエチレン手袋で扱います。
- 子どもの手の届かない、直射日光の当たらない涼しい所に置く
- 捨て方:容器は中身を使い切ってから、自治体の定める方法で捨てます。ハイスーパー30は燃えないゴミに出す指定です。
- ウレタンコート剤を使うとき:換気と火気の扱いは、製品の表示どおりにします。
- 有機溶剤を含む接着剤:蒸気を吸わないようにします。
釣行後5分ケア
- 真水で流し、クロスで拭いて乾かす
- ボディの剥げ・欠け・ひびを見る
- 剥げ・欠けは補修へ。ひび・割れ・浸水があれば次から使わない
まとめ
- 表面の傷・色の剥げ・小さな欠けは、2液エポキシで補修できる
- ひび・割れ・中に水が入るルアーは交換する
- 色を足すなら油性マーカー。アクリル絵の具は使わない
- 固まらないときは、混ぜ不足・出しすぎ・古い接着剤を疑う
- 換気して火気を避け、硬化前は素手で触らない
補修したルアーの収納まで見直すなら、タックル収納の完全ガイドもあわせてどうぞ。
よくある質問
塗装が剥げたルアーはそのまま使っても大丈夫ですか?
表面の傷や色の剥げ、小さな欠けは、2液エポキシで覆えば補修して使えます。ひび・割れがあるものや、中に水が入るものは交換しましょう。
ルアーはメーカーに修理を出せますか?
シマノはルアーの修理対応を行っていません(2026年10月時点)。剥げは自分で補修するか、交換して対応します。
アロンアルファ(瞬間接着剤)で補修できますか?
瞬間接着剤は、リップなどパーツの固定や、プラスチックの小さな割れの補修に向きます。剥げを覆うなら2液エポキシを使いましょう。なお、一般的なアロンアルフアは、ポリエチレン系・ポリプロピレン系の樹脂にはよく着きません。
5分硬化と30分硬化のエポキシはどちらがいいですか?
5分タイプは急ぎの作業向けで、30分タイプは作業時間にゆとりがあります。セメダイン ハイスーパー5・30の場合、どちらの時間も23℃で混ぜてから硬化し始めるまでの目安です。
エポキシが固まらない・べたつくのはなぜですか?
多くは混ぜ不足か、主剤・硬化剤のどちらかの出しすぎです。接着剤そのものが古いと、固まっても軟らかいことがあります。A剤・B剤を等量出し、色が均一になるまでしっかり混ぜましょう。
メタルジグの剥げも同じ方法で直せますか?
メタルジグの剥げとサビは、別の記事「メタルジグのサビ取り」で扱っています。この記事の手順は、ミノーなどのハードルアー(プラグ)向けです。