釣り糸(ライン)の捨て方|何ゴミ?分別・切り方・回収まで解説
古くなったラインを巻き替えたとき、外した釣り糸をどう捨てればいいのか迷ったことはないでしょうか。 釣り糸は細くて絡みやすく、そのまま捨てていいのか、何ゴミなのか、意外と判断に悩む道具です。
結論から言うと、釣り糸は多くの自治体で燃えるごみ(可燃ごみ)として捨てられますが、そのまま長い状態では出さず、短く切ってまとめるのが正しい捨て方です。 この記事では、何ゴミになるのか、正しい出し方、PE・ナイロン・フロロの素材別の扱い、釣具店の回収ボックス、釣り場への放置がなぜNGなのか、そして釣り場で出た糸くずの持ち帰り方まで、順番にまとめて解説します。
この記事の要点
- 釣り糸は多くの自治体で可燃ごみ扱い(ただし自治体で分別が異なるため要確認)
- そのまま長く捨てず、5〜10cmに切ってテープ・小袋でまとめる
- PE・ナイロン・フロロとも素材は可燃物で、捨て方の基本は同じ
- 釣り場への放置・糸くずの置き去りは環境と生き物に被害を与えるため厳禁
釣り糸は何ゴミ?基本は「燃えるごみ(可燃ごみ)」
釣り糸の捨て方の結論は、PE・ナイロン・フロロカーボンのいずれも、多くの自治体では燃えるごみ(可燃ごみ)として出せるというものです。
理由は、釣り糸に使われる素材がいずれもプラスチック系の可燃物だからです。ナイロン・フロロカーボン・ポリエチレン(PE)はどれも燃やして処理できる樹脂で、金属を含まない糸そのものは可燃ごみの区分に入るのが一般的です。
具体的には、家庭用のハサミで小さく切り、他の燃えるごみと一緒に指定の袋へ入れて出す形になります。ラインに付いたままの金属製のスナップやサルカン、オモリなどは金属・不燃側になるので、糸から外してから分けるのがポイントです。
「本当に燃えるごみでいいのか」と不安になる方もいるかもしれません。 実は、ここが最も注意したい点です。ごみの分別区分は自治体ごとに定められており、釣り糸をプラスチックごみや不燃ごみに分類している自治体もあります。可燃と決めつけず、必ず事前に確認することが大切です。
自治体の分別を調べるコツ
お住まいの「自治体名+釣り糸 分別」や「自治体名+テグス ごみ」で検索すると、多くの市区町村でごみ分別辞典のページが見つかります。 自治体のごみ分別アプリがある地域なら、品目名で検索するのが最も確実です。「釣り糸」で出ない場合は「テグス」「ナイロン糸」でも調べてみてください。
そのまま捨ててはいけない理由と正しい出し方
釣り糸を捨てるときの基本は、長いまま出さず、5〜10cm程度に短く切ってから、テープや小さな袋でひとまとめにして出すことです。
理由は、長い糸のまま捨てると、収集や処理の過程で機械や他のごみに絡まったり、ごみ袋を突き破って飛び出し、屋外で野鳥や小動物に絡まる被害につながるおそれがあるためです。細く透明なラインは目立たず、いったん環境に出ると回収も困難になります。
金具を外す
スナップ・サルカン・オモリなど金属パーツは糸から外して分ける
短く切る
ハサミで5〜10cm程度に細かく切る
まとめる
テープで巻くか小袋に入れて飛散しないようまとめる
分別を確認して出す
自治体の区分(可燃など)に従って指定袋で出す
具体的には、まずラインに付いている金属パーツを外し、糸だけの状態にします。次にハサミで5〜10cm程度に細かく切り、そのままだとバラけて飛散しやすいので、テープでぐるぐる巻きにするか、小さなポリ袋に入れて口を縛ってまとめます。最後に自治体の分別区分に従って指定のごみ袋へ入れれば完了です。
「切るのが面倒で、丸めてそのまま捨てたい」という方もいるかもしれません。 気持ちはわかりますが、丸めただけの糸は袋の中でほどけやすく、収集時に散らばる原因になります。釣り場で出る切れ端は、後述する携帯用の糸くず入れを使えばその場で細かくまとめられるので、日頃から癖にしておくと自宅での処理もぐっと楽になります。
PE・ナイロン・フロロ|素材別の捨て方の違い
素材別に見ても、PE・ナイロン・フロロカーボンはいずれも可燃物で、捨て方の基本(短く切ってまとめる)は共通です。
理由は、どの素材もプラスチック系の樹脂であり、燃やして処理できる点は変わらないからです。ただし、糸の構造(1本の単線か、細い繊維を編み込んだものか)によって、切りやすさや扱いやすさに少し差があります。
| 比較項目 | ナイロン | フロロカーボン | PE |
|---|---|---|---|
| 構造 | 単線(モノフィラメント) | 単線(モノフィラメント) | 細い繊維の編み込み |
| 素材 | ナイロン樹脂 | フッ素樹脂 | ポリエチレン |
| 捨て方の基本 | 可燃扱いが一般的 | 可燃扱いが一般的 | 可燃扱いが一般的 |
| 切るときの注意 | ハリがあり跳ねやすい | 硬めで切り口が飛びやすい | 編み糸で切りにくいがハサミでOK |
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具体的には、ナイロンやフロロカーボンは1本の単線(モノフィラメント)なので比較的切りやすい一方、切った瞬間に糸が跳ねて飛び散りやすい性質があります。PEは細い繊維を編み込んだ構造のため、ハサミで切りにくく感じることがありますが、切れないわけではなく、よく切れるハサミやラインカッターを使えば問題なく細断できます。
「PEは編み込みだから燃えにくいのでは」と考える方もいるでしょう。 たしかに見た目や手触りは他の2つと違いますが、素材はポリエチレンという可燃性の樹脂です。可燃扱いが一般的で、燃えるごみとして問題なく処理できる自治体が多くなっています。いずれの素材も、最終的な分別区分は自治体の指定に従うのが基本です。
【比較】燃えるごみ vs 釣具店の回収ボックス
不要になったラインの処分先には、手軽さで選ぶなら家庭の可燃ごみ、環境への配慮で選ぶなら釣具店の回収ボックスという2つの選択肢があります。
理由は、一部の釣具店やメーカーが、不要になったラインや空スプールを集める回収ボックスを店頭に設置しているためです。回収された糸はリサイクルや適切な処理に回されることがあり、環境負荷を抑えたい方に向いています。
具体的には、巻き替えでまとまった量の古いラインが出たときや、空スプールごと処分したいときは、回収ボックスのある店舗に持ち込むと便利です。少量の切れ端やこまめに処分したい場合は、短く切って家庭の可燃ごみに出せば十分です。
「近所に回収ボックスがある店がないと、ちゃんと処分できないのでは」と気になる方もいるかもしれません。 回収ボックスはあくまで選択肢の一つで、設置していない店舗も多くあります。近くにない場合は、自治体の分別に従って家庭ごみとして正しく捨てれば問題ありません。罪悪感を持つ必要はなく、大切なのは釣り場や自然に残さず、正しいルートで処分することです。
釣り場に放置は絶対NG|環境・生き物への被害
使わなくなった糸や釣りの最中に切れた糸は、その場に捨てず、必ず持ち帰ることが何よりも大切です。
理由は、放置された釣り糸(いわゆるゴーストギア=海や水辺に残された釣り具)が、野鳥や魚などの生き物に深刻な被害を与えるからです。細く透明なラインは水辺や草地に紛れて見えにくく、いったん放置されると自然界に長く残り続けます。
具体的には、放置されたラインに野鳥の脚や翼が絡まって身動きが取れなくなったり、魚や水生生物が絡まって命を落とす例が報告されています。さらに、釣り糸は分解されにくく、時間とともに細かく砕けてマイクロプラスチックとして環境に残る問題も指摘されています。こうした背景から、新潟県などの自治体や、WWFジャパン、荒川クリーンエイド・フォーラムといった環境団体が、釣り糸や釣り針を放置せず持ち帰るよう呼びかけています。
釣り糸の放置による被害と、持ち帰りの呼びかけ
放置された釣り糸・釣り針は、野鳥や魚などの生き物が絡まって傷ついたり命を落とす原因になり、劣化するとマイクロプラスチックとして環境に長く残るとされています。新潟県は「釣り糸や釣り針を捨てないで」と呼びかけており、WWFジャパンや荒川クリーンエイド・フォーラムも水辺のごみ・釣り具による生き物への被害への注意を発信しています。使わない糸も、釣りの最中に切れた糸くずも、必ず持ち帰ってください。
出典: 新潟県 / WWFジャパン / 荒川クリーンエイド・フォーラム
「少しくらいなら大丈夫では」と考えてしまう場面もあるかもしれません。 けれども、一人ひとりが残したわずかな糸くずが積み重なることで、水辺全体の環境や生き物に影響が及びます。切れ端一本でも持ち帰る意識が、釣り場を守り、釣りを長く楽しめる環境につながります。
釣り場で出る糸くずの持ち帰り方|携帯ゴミ箱・糸くずワインダー
釣り場で出た糸くずは、その場で携帯用の糸くず入れ(糸くずワインダー)などにまとめて持ち帰るのが確実な方法です。
理由は、ライントラブルや結び直しで出る短い切れ端は、ポケットや足元に放置するとすぐに風で飛ばされたり見失ったりして、そのまま釣り場に残ってしまいやすいからです。出たその場でまとめてしまえば、飛散も置き忘れも防げます。
道具を増やしたくない方は代用でもOK
専用の糸くずワインダーがなくても、フィルムケースや小さな空きボトル、口を縛れる小袋などを「糸くず専用入れ」として持っておけば十分に代用できます。 大切なのは専用品を買うことよりも、切れ端を必ずまとめて持ち帰る仕組みを一つ用意しておくことです。タックルボックスの中に一つ入れておくと忘れにくくなります。
具体的には、糸くずワインダーは切れ端をくるくると巻き取ってコンパクトにまとめられる小型の携帯グッズで、タックルボックスやバッグに一つ入れておくと、出た糸くずをその場で処理できます。専用品にこだわらなくても、空き容器や小袋で代用しても構いません。
「わざわざ専用の道具を買うほどでもない」と感じる方もいると思います。 その場合は代用品で全く問題ありません。重要なのは道具の種類ではなく、糸くずを釣り場に残さないという行動そのものです。持ち帰った糸くずは、自宅で他のラインと同じように短く切ってまとめ、自治体の分別区分に従って処分してください。
釣行後5分ケア
- 釣行中に出た糸くずは糸くずワインダー等でその場で回収
- 釣り場に切れ端を絶対に残さない
- 交換後の古いラインは必ず持ち帰る
- 自宅で短く切ってまとめ、自治体の区分に従って処分
まとめ
釣り糸は多くの自治体で燃えるごみ(可燃ごみ)として捨てられますが、区分は自治体で異なるため、必ず事前に確認することが大切です。 捨てるときは長いまま出さず、金属パーツを外してから5〜10cmに短く切り、テープや小袋でまとめてから出すのが正しい方法です。
PE・ナイロン・フロロのいずれも素材は可燃物で、捨て方の基本は共通しています。まとまった量や空スプールは、釣具店に回収ボックスがあれば活用するのも選択肢です。 そして何より、釣り糸や糸くずを釣り場に放置しないこと。切れ端一本でも必ず持ち帰り、正しく処分することが、生き物と釣り場の環境を守ることにつながります。
よくある質問
釣り糸は何ゴミで捨てればいいですか?
多くの自治体ではPE・ナイロン・フロロカーボンのいずれも「燃えるごみ(可燃ごみ)」として扱われます。ただし、プラスチックごみや不燃ごみに分類する自治体もあります。捨てる前に、お住まいの自治体のごみ分別ページやアプリで「釣り糸」または「テグス」の分別区分を必ず確認してください。
PEラインも燃えるゴミで大丈夫ですか?
PEラインの素材はポリエチレンで、多くの自治体では可燃ごみとして扱われます。「編み糸だから燃えにくいのでは」と感じる方もいますが、素材自体は可燃物です。ナイロンやフロロと同じく可燃扱いが一般的ですが、分別区分は自治体で異なるため、こちらも事前確認をおすすめします。
釣り糸は長いまま捨ててもいいですか?
長いまま捨てるのは避けてください。5〜10cm程度に短く切り、テープや小袋でまとめてから出すのが基本です。長い糸のままだと収集車の中で絡まったり、袋を破って飛散し、野鳥や動物に絡まる被害につながるおそれがあります。
巻き替えで外した古いラインはどう捨てますか?
リールから外したまとまった量の古いラインも、短く切ってまとめれば可燃ごみとして出せる自治体が多いです。量が多い場合や空スプールごと処分したい場合は、釣具店の回収ボックスがあれば活用するのも選択肢です。巻き替え自体の目安は関連記事も参考にしてください。
釣り場で切れた糸くずはどうすればいいですか?
切れ端やライントラブルで出た糸くずは、その場で携帯用の糸くず入れ(糸くずワインダー)や空の小袋にまとめ、必ず持ち帰ってください。釣り場に残すと、劣化してマイクロプラスチック化したり、生き物が絡まる原因になります。放置は絶対に避けましょう。