エギの手入れ方法|使用後の塩抜き・乾燥・保管と布やカンナを長持ちさせるコツ

エギの手入れ方法|使用後の塩抜き・乾燥・保管と布やカンナを長持ちさせるコツ

エギの手入れは、使った日に真水を全体にかけて塩と汚れを流し、カンナのゴミまで落としてから、拭いて日陰で干すのが基本です。

エギは布・シンカー・カンナという素材の違うパーツの集まりです。塩が残ると、それぞれ別の形で傷みが進みます。

この記事の要点

  • 塩抜きは真水を全体にかけて流すだけでOK。カンナのゴミも落とす
  • 布はこすらない。浸け置きは短時間の補助にとどめる
  • タオルで水気を取り、風通しの良い日陰で完全に乾かす
  • 布・シンカー・カンナ・アイは傷み方が違うので、部位別に点検する

エギの手入れはなぜ必要?布の傷みとシンカー・カンナのサビ

横向きのエギ。先端のラインアイ、大きな目、頭の下の金属のシンカー、模様入りの布を巻いた胴、お尻の針の束(カンナ)が見える
布・シンカー・カンナと、素材の違うパーツが集まっている(写真はヤマシタ エギ王K)|画像:Amazon.co.jpより

エギの手入れが要るのは、海水の塩分が布にも金属パーツにも残りやすく、放置すると傷みが進むからです。

一般的なプラグは、樹脂のボディに金属のフックが付く作りです。エギはそこに布が巻かれ、腹側にシンカー、お尻にカンナが並びます。

布は繊維のすき間に海水を含みやすく、乾くと塩が結晶になって残ります。一般に、塩が残った布は湿気を吸いやすく、硬くなったり毛羽立ったりしやすくなります。

金属のカンナやラインアイは、塩が残るとサビが出やすい部分です。シンカーも、塗装がはがれた所から変色が進むことがあります。

「普通のルアーと同じ扱いでいいのでは」と思う方もいるでしょう。真水で流して乾かす流れは同じです。

違うのは、布が水を含んで乾きにくい点と、こすると傷みやすい点。この2つに気をつければ、手間はほとんど増えません。

この記事で使うエギの各部の呼び方

  • 布:ボディに貼られた生地。カラーや模様もここ
  • シンカー:腹側に付いた金属の重り
  • カンナ:お尻に傘状に並んだ針
  • ラインアイ:頭側でスナップやラインをつなぐ金具

エギの塩抜きの手順|真水を全体にかけてカンナのゴミまで落とす

エギの塩抜きは、真水を全体にかけて塩と汚れを流し、カンナのゴミも落とす作業です(シマノ「エギングQ&A」)。

その後、タオルで水気を拭き取り、風通しの良い日陰で干します。塩は水に溶けやすいので、薬剤やお湯は要りません。常温の水道水で落とせます。

所要時間洗い5分+陰干し
難易度★☆☆☆☆
費用の目安0円
頻度海で使うたび

用意するもの

真水(水道水)

真水(水道水)

常温でOK

マイクロファイバークロス

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水気の拭き取り用

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歯ブラシ

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カンナのゴミ取り用(布には使わない)

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水の勢いは、シャワーや蛇口から弱めに出す程度で十分です。布を指でこすったりブラシを当てたりすると、毛羽立ちやめくれが早まりやすくなります。

カンナに絡んだ海藻や糸くずは、水をかけながら取り除きます。指でつまむと針先で手を傷めやすいので、歯ブラシで払うほうが安全です。

「水をかけるだけで、本当に布の奥の塩まで抜けるの?」と不安な方もいるはずです。布全体がしっかり濡れるまでかけ、そこから少し流し続けると、繊維に入った塩も流れ出やすくなります。

シャワーで流す vs バケツに浸け置き、結局どっち?

基本は、シャワーや蛇口の流水で流す方法です。浸け置きは、水道が遠いときや、流した後の仕上げに短時間だけ足す使い方が向いています。

流水なら、塩を含んだ水がその場で流れ落ちます。バケツでは、溶け出した塩が同じ水に残ります。複数本を一緒に浸けると、色落ちしやすい布から色が移ることもあります。

流水で流す(基本)

  • 塩を含んだ水がすぐ流れ落ちる
  • 1本ずつ全体を確かめられる
  • カンナのゴミも同時に取れる
  • 数分で終わる

海で使った日は毎回これで

バケツに浸け置き(補助)

  • 水道が遠いときの代わりになる
  • 流水の後の仕上げに短時間だけ
  • 長く浸けると布や継ぎ目に水が残りやすい
  • 複数本だと色移りのおそれ

浸けたら最後に流水ですすぐ

「長く浸けたほうが確実では」と感じるかもしれません。塩は水に溶けやすく、長く浸けたぶんだけ効果が上がるわけではありません。

むしろ布や接着部分が水を長く含み、乾きにくくなります。浸け置き時間の考え方はルアーの塩抜きの記事でも詳しく解説しています。

布のケア|めくれ・ほつれ・毛羽立ちのチェックと補修の目安

布は塩抜きのたびに、端のめくれ・ほつれ・毛羽立ちがないかを見ておきます。軽いうちは使い続け、剥がれが広がったら補修か買い替えを考えましょう。

布は接着剤でボディに貼られていることが多く、端や継ぎ目から傷みが始まりやすい部分です。カンナやシンカーの付け根、背中の継ぎ目は特に見ておきたい場所です。

飛び出したほつれ糸は引っ張らず、根元近くをハサミで切ります。引っ張ると、継ぎ目がさらに開きやすくなるためです。

端のめくれは、接着剤で押さえて貼り直す補修方法があります。乾くまでは水に浸けず、カンナに接着剤が付かないようにしましょう。

「少しめくれても使えるのでは」と思う方もいるはずです。小さなめくれなら使い続けて問題ありません。

ただ、めくれた所は水を含みやすく、乾きにくい場所にもなりがちです。広がる前に手当てしておくと、その後の乾燥も楽になります。

接着剤で補修するときの注意

  • 瞬間接着剤は布や紙に染みこむと急に発熱し、やけどをすることがあります。付ける量は少なめにします
  • 貼り直す布は指で直接押さえず、つまようじなどで押さえます
  • はみ出した分をティッシュや布で拭くと、その紙や布が発熱することがあります
  • 換気をし、手袋をするならポリエチレン製などを使います(布製の手袋は使わない)
  • 指がくっついたときは無理にはがさず、40℃くらいのお湯の中でもむようにはがします
  • 目に入ったときはこすらずにすぐ水で洗い流し、眼科を受診してください
  • 使う接着剤の注意書きに従い、子どもの手の届かない所で作業します
  • 作業中はカンナで指を刺さないよう、エギの頭側を持ちます

発熱とやけどの事例は国民生活センター「瞬間接着剤の使用によるやけどに注意」にあります。付いたときの対処は日本接着剤工業会「瞬間接着剤のトラブル処理と使い方の手引き」が詳しいです。

シンカー・カンナ・アイのサビ対策|部位別の劣化チェック表

赤と金の縞模様の布を巻いたエギ。頭の下に「3.5」と刻まれた金属のシンカー、目の後ろに黄色い羽根、お尻に針の束(カンナ)が付いている
金属のシンカーとカンナは、塩が残るとサビが出やすい部分(写真はダイワ エメラルダス ステイ RV)|画像:Amazon.co.jpより

金属パーツは、カンナの根元・ラインアイの付け根・シンカーの縁など、部品の継ぎ目に塩が残りやすくなります。ここを重点的に流して拭けば、サビは出にくくなります。

継ぎ目は水をかけても流れにくく、乾いた後に塩が結晶で残りやすいためです。表面だけ流して終わると、次に開けたときに根元が赤茶色に変わっていることがあります。

布と金属パーツの傷み方を、部位ごとに一覧にまとめました。塩抜きの後に上から順に見ていくと、点検の漏れを防げます。

エギの部位別・劣化チェック表
部位 劣化のサイン 普段の手入れ 補修・買い替えを考える目安
布 端のめくれ・ほつれ・毛羽立ち・色あせ こすらず真水で流し、押さえて拭く めくれが広がる・継ぎ目が裂ける
シンカー 白っぽい変色・ざらつき・塗装のはがれ 縁まで真水で流し、水気を拭き取る ぐらつく・外れかけている
カンナ 根元の赤茶色のサビ・針先の曲がり・ゴミの絡み 水をかけながら歯ブラシでゴミを払う サビが根元まで広がる・針先が曲がった
ラインアイ 付け根のサビ・ぐらつき・傷 付け根の水気をタオルの角で吸わせる ぐらつく・ラインが当たる所に傷がある

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カンナのサビは根元に溜まった塩とゴミから

カンナは傘状に針が並ぶので、針のすき間に海藻や塩が溜まりやすい部分です。真水をかけながら歯ブラシで払い、タオルで根元の水気を吸わせます。

サビが出始めたカンナは、軽いサビを落とす程度にとどめます。サビ取りの液にエギを丸ごと浸けると、布や接着部分まで液を含んでしまうためです。

サビ取りの道具や方法そのものはルアーのサビ取りで解説しています。サビが根元まで進んだカンナは、買い替えを考える目安です。

シンカーの変色は塗装のはがれから

シンカーは腹側にあり、底や岩に当たって塗装がはがれやすい部分です。はがれた所から変色が始まりやすいので、縁まで流して水気を拭いておきます。

シンカーがぐらつく場合は、使っているうちに外れることもあるので使用を控えましょう。鉛製のシンカーも多いため、塗装がはがれた所や変色した表面を触った後は手を洗っておくと安心です。

ラインアイは付け根の水気まで拭く

ラインアイはスナップが当たる金具で、付け根に塩と水分が残りやすい場所です。タオルの角で付け根を押さえ、水を吸わせます。

ぐらつきや、ラインが当たる部分の傷が見つかったら、そのエギは使わないほうが安心です。

「防錆スプレーをエギ全体に吹けば楽では」と考える方もいるでしょう。ただ、布に油分が染みると、シミや色の変化の原因になりやすくなります。サビが気になるときも、エギ全体には吹かないほうが無難です。

乾燥のさせ方|タオルで拭いて風通しの良い日陰で干す

塩抜きの後は、タオルで水気を拭き取り、風通しの良い日陰で干します。乾いたのを確かめてからケースへ戻しましょう。

布は表面が乾いても、内側や継ぎ目に水分が残りやすい素材です。乾き切る前にケースに戻すと湿気がこもり、カンナやアイのサビにつながります。

干すときは、スナップに付けて吊るすか、カンナが何にも触れないように並べて置きます。並べて置く場合は、途中で向きを変えると下側も乾きます。

直射日光やドライヤーの熱風は避けます。紫外線や熱は、布の色あせや、接着部分・樹脂の傷みにつながりやすいためです。

乾いたかどうかの見分け方

  • 布を指で軽く押して、湿った感じがしない
  • シンカーの縁やカンナの根元に水滴が残っていない
  • 迷ったら、もう少し干してからしまう

「早く片付けたいのに、乾くまで待てない」という方もいるでしょう。帰宅後の夜に干して翌朝しまう、という流れにすると無理なく続けられます。

エギの保管方法|エギケース選びとカンナ絡み・色あせを防ぐコツ

エギは乾いた状態で1本ずつ分けて収納し、直射日光と高温を避けて保管します。

カンナが他のエギの布に刺さると、布がほつれる原因になります。袋や箱にまとめて入れるとカンナ同士が絡みやすいので、1本ずつ仕切りに入るケースが向いています。

エギケースを選ぶときの目安

  • 1本ずつ仕切られ、カンナが他のエギに当たらない
  • 中が見えて、布の傷みやカンナのサビを確かめやすい
  • 持っているエギの大きさ(号数)が入る
  • ふたを開けて、中を乾かしやすい

色あせを防ぐには、日の当たる場所や高温になる場所に置きっぱなしにしないことです。夏の車内やベランダは避け、室内の涼しい場所にしまいましょう。

シーズンオフなど長くしまう場合は、乾燥剤を一緒に入れておくと湿気対策になります。ルアーやラインも含めた収納の全体像は、ルアー・ライン・タックル収納の完全ガイドにまとめています。

「専用のエギケースでないとだめ?」という疑問もよく出ます。手持ちのルアーケースでも、仕切りの幅がエギに合い、カンナが隣に当たらなければ使えます。

エギの手入れの頻度|塩抜きは毎回・点検はシーズンの区切りに

海で使ったエギは、使った日ごとに塩抜きします。海水で使った道具は、釣行後なるべく早く水洗いするのが基本です(ダイワ「お手入れの方法」)。

塩は時間がたつほど乾いて結晶になり、継ぎ目に残りやすくなります。濡れているうちに流すほうが、少ない手間で落とせます。

場面別・エギの手入れ頻度
場面 やること ポイント
海で使った日 真水で全体を流す→拭く→日陰で干す 使った本数が少なくても毎回
使わずに持ち帰った日 ケースごと点検し、濡れていれば乾かす しぶきや雨で湿っていることがある
釣行が続くシーズン中 塩抜きの後、部位別チェック表で点検 布のめくれやカンナのサビを早めに見つける
シーズンオフに入る前 塩抜き・完全乾燥の後、乾燥剤と一緒にしまう 日の当たらない涼しい場所に置く

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「1〜2回しか投げていない日は省いてもいいのでは」と思うかもしれません。海水に触れた時点で、布にもカンナにも塩は付いています。作業は数分なので、使った日は毎回流しておきましょう。

エギの手入れでやってはいけないNG|お湯・洗剤・強くこする・直射日光

エギの手入れで避けたいのは、布や接着部分を傷める洗い方と乾かし方です。真水で流して日陰で干せば足りるので、それ以上のことをしないのが一番の近道です。

エギの手入れで避けたいこと

  • 熱いお湯で洗う:接着部分や塗装、布を傷めるおそれがあります。常温の真水で十分です
  • 洗剤を使う:塩は真水で落ちます。洗剤は布に残りやすく、すすぎの手間も増えます
  • ブラシで布をこする:毛羽立ちやめくれの原因になります。ブラシはカンナだけに使います
  • 直射日光やドライヤーで乾かす:色あせや熱による傷みにつながりやすくなります
  • 濡れたままケースに戻す:湿気がこもり、カンナやアイのサビにつながります
  • カンナを素手でつかむ:針先で指を刺すおそれがあります。洗うときも拭くときも頭側を持ちます

エギの水洗いと日陰干しの手順は、シマノ「エギングQ&A」でも確認できます。

「イカの墨が付いた日は、洗剤を使わないと落ちないのでは」と心配な方もいるでしょう。墨は乾く前に流水で流すのが一番です。

乾くと落ちにくくなりやすいので、釣り場で真水が使えるなら早めに流しておきます。落ちきらない汚れは、布をこすらずにそのまま乾かしましょう。

釣行後5分ケア

  • 帰ったらスナップから外し、真水を全体にかけて流す
  • カンナのゴミは歯ブラシで払い、布はこすらない
  • タオルで押さえて水気を取り、日陰で吊るして干す
  • 乾いたのを確かめてから、1本ずつケースへ

まとめ

次に海へ持って行く前に、手持ちのエギを部位別チェック表で一度見直しておきましょう。

よくある質問

エギの塩抜きは水道水でいいですか?

常温の水道水で十分です。エギ全体に水をかけて塩と汚れを流し、カンナに絡んだゴミも落とします。お湯や洗剤は使わなくて大丈夫です。

布がめくれてきたら直せますか?買い替えの目安は?

端が少し浮いた程度なら、接着剤で押さえて貼り直す補修方法があります。めくれが広がってボディが見えている、継ぎ目が裂けている場合は買い替えを考える目安です。シンカーやラインアイがぐらつくときも、使用を控えましょう。

塩抜きの後、すぐにケースへしまっても大丈夫ですか?

布は表面が乾いて見えても、内側や継ぎ目に水分が残りやすい素材です。濡れたままケースに戻すと湿気がこもり、カンナやアイのサビにつながります。日陰で干し、乾いたのを確かめてからしまいましょう。

釣行が続くシーズン中も、毎回手入れが必要ですか?

海で使った日は毎回、真水で流して乾かすのが基本です。釣行が続くほど、塩が重なって残りやすくなります。作業は数分なので、帰宅後の習慣にしてしまうのが楽です。

エギの色あせを防ぐにはどうすればいいですか?

直射日光と高温を避けることが一番です。乾燥は日陰で行い、保管はケースに入れて日の当たらない場所に置きます。車内やベランダに置きっぱなしにするのも避けましょう。

イカの墨が付いたエギはどう洗えばいいですか?

乾く前に流水で流すのが基本です。乾くと落ちにくくなりやすいので、釣り場で真水が使えるなら早めに流しておきます。落ちきらない汚れは、布をこすらずにそのまま乾かしましょう。