クーラーボックスの傷消し・補修|コンパウンドや熱を使わない理由と底の傷防止

クーラーボックスの傷は、コンパウンドや熱で消すより、洗って汚れを残さず、それ以上増やさないのが基本です。
研磨・熱・溶剤は、シマノのクーラーの手入れで避けるものに入っています。消せない傷は、底や角に付けない工夫で減らしましょう。
この記事の要点
- コンパウンド・メラミンスポンジ・ドライヤーやヒートガン・シンナーで傷を消さない
- 擦り傷は、薄めた中性洗剤とやわらかいスポンジで洗い、溝に汚れを残さない
- 底の傷はスタンドかマットで防ぐ。保護材を本体にネジで留めない
- 水が入る傷は先に点検。蓋の割れ・欠けは蓋の修理へ
クーラーボックスの傷は消せる?|擦り傷・白い線傷・底の削れ・割れで対処が違う
クーラーボックスの傷は、研磨や熱で消すのではなく、洗う・隠す・防ぐで付き合うのが基本です。割れ・欠けと、水が入るほど深い傷だけは別に扱います。
理由は2つあります。
- シマノのフィクセルとフリーガの手入れでは、火気・熱湯・みがき粉やたわし類・シンナーやベンジン類を避ける
- ダイワでは、ボックス本体と断熱材が部品の供給から外れている=本体の傷は部品交換で直せない
傷の種類ごとの対処は、次の早見表のとおりです。
| 傷の種類 | 考えられる原因 | 対処 | やってはいけない |
|---|---|---|---|
| 表面の細かい擦り傷・くすみ | 擦れ・ぶつけ | 薄めた中性洗剤とスポンジで汚れを落とす | × 研磨・熱 |
| 白っぽく見える線傷 | ぶつけ・引きずり | 汚れを落とす。気になるならステッカーやカバーで隠す | × 研磨・熱・溶剤 |
| 底の削れ・角の擦れ | 地面・岩・荷台との擦れ | スタンドかマットで防ぐ | × 保護材を本体にネジで留める |
| 庫内の傷 | 氷や魚の投げ入れ | 洗って汚れを残さない。そっと入れる | × 研磨 |
| 割れ・欠け・深い傷 | 強い衝撃・落下 | 水が入っていないか点検。蓋の割れは蓋の修理へ | × 中に水を残したまま使う |
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温めれば白い線傷が消える、という方法を試したくなる方もいるかもしれません。
それでも、ドライヤーやヒートガンで温める方法は勧めません。熱湯と火気はシマノのクーラーの手入れで避けるもので、高温・高熱になる場所での保管でさえ、変形・変色の原因になります。
傷消しに使わないもの|コンパウンド・メラミンスポンジ・ドライヤー・ヒートガン・シンナー
メーカーの手入れは、薄めた中性洗剤で拭き取る、スポンジで洗うところまでです。研磨・熱・溶剤は使いません。
コンパウンドは研磨剤なので、みがき粉・たわし類と同じ研磨の仲間に入ります。シマノとダイワの手入れを並べると、次のとおりです。
| 使うもの | シマノ フィクセル・フリーガの取扱説明書 | ダイワ SLPの手入れ案内 |
|---|---|---|
| 薄めた中性洗剤 | ◎ 薄めて拭き取る(フィクセル) | ◎ 薄めてスポンジで洗う |
| みがき粉・たわし類(コンパウンドは研磨剤) | × 避ける | -手入れ方法に無い |
| 熱湯 | × 避ける | -手入れ方法に無い |
| 火気 | × 避ける | -手入れ方法に無い |
| 高温・高熱になる場所での保管 | × 変形・変色の原因(フィクセル) | × 避ける |
| シンナー・ベンジン類 | × 避ける | -手入れ方法に無い |
| 長時間の日光・紫外線 | × 樹脂が変色・退色・変形・劣化する(フィクセル) | × 直射日光の当たる場所での保管を避ける |
| メラミンスポンジ | -手入れ方法に無い | -手入れ方法に無い |
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メラミンスポンジは、どちらのメーカーの手入れ方法にも入っていません。当サイトでは、傷消しに使うことを勧めません。
目立たない所で試せばいいのでは、と考える方もいるでしょう。とはいえ、メーカーが手入れで避けているものは、試す前に使わないと決めておくのが安全です。どうしても気になる傷は、削らずに隠す方法で受けられます。
研磨・熱・溶剤で傷を消さない
傷を消すために、本体を削る・温める・溶かす方法は試さないでください。
- 火気・熱湯・みがき粉やたわし類・シンナーやベンジン類は使わない
- 高温・高熱になる場所での保管も、変形・変色の原因になる
- 長時間の日光や紫外線で、樹脂は少しずつ変色・退色・変形・劣化する(シマノ 取扱説明書(フィクセル))
本体は、外装・内装と断熱材の組み合わせです。シマノのフィクセル・フリーガは、外装・内装ともポリプロピレン(PP)です。
断熱材は、フリーガが発泡ポリスチレンで、ベイシスだけ真空パネルも使います。ダイワの断熱材は、スチロール・発泡ウレタン・真空パネルの3種類です。
擦り傷・外側の汚れは「洗う」|中性洗剤とスポンジで傷に入った汚れを落とす
擦り傷そのものは消えませんが、溝に入った汚れは洗って残さないようにできます。外側は、薄めた中性洗剤とやわらかいスポンジで洗い、日陰で乾かしましょう。
やり方はメーカーの手入れの範囲で足ります。研磨面の付いたスポンジやたわしは使いません。
用意するもの
真水
流す・すすぐ
バケツ
薄めた洗剤を作る
真水で外側を流す
表面の砂や汚れを先に落とす
薄めた中性洗剤をスポンジで
擦り傷の溝に入った汚れをやさしく落とす
洗剤をすすぐ
断熱材に水がしみこまないよう、長時間強く水を掛けない
拭いて日陰で乾かす
クロスで水気を取り、直射日光の当たらない風通しのよい場所で乾かす
庫内の臭いや血の汚れまで落としたい方は、漂白剤や重曹の使い分けをクーラーボックスの匂い消しにまとめています。この記事では外側の傷と汚れに絞ります。
【比較】傷は消す vs 隠す vs 防ぐ、結局どっち?
本命は、防ぐと洗うの組み合わせです。どうしても目に入る傷は隠し、消すことはしません。
消す(研磨・熱)
- みがき粉などの研磨・熱湯・火気は、メーカーの手入れで避けるもの
- ダイワでは本体が部品の供給から外れている
当サイトは勧めない
隠す(ステッカー・カバー)
- 本体を削らずに済む
- 傷そのものは残る
見た目がどうしても気になる方向け
防ぐ(スタンド・マット・入れ方)
- 底を地面で擦らない
- 氷や魚はそっと入れる
本命。次の2つの見出しで解説
傷だらけで見た目がどうしても嫌、という方もいるでしょう。その場合は、削らずに隠すか、買い替えを考えるのが現実的です。
クーラーボックスの底の傷防止|スタンド・マット・滑り止めゴム(ふんばるマン)
底の傷は、地面や荷台と擦れて付きます。スタンドで地面から浮かせるか、マットを敷いて防ぎましょう。
底も本体の一部です。ダイワでは本体が部品の供給から外れているので、削れても部品では替えられません。
純正でも、底に滑り止めのラバーを付けた機種があります。
- ダイワ PV-REX:クーラー専用の滑り止めラバー「ふんばるマン」付き
- ダイワ クールラインα III:VS・TS・SUシリーズにふんばるマン付き
- シマノ フィクセル:地面をつかむラバーで、滑りにくく安定する
底の擦れを減らす方法は、次の2つです。
- スタンド:底を地面から浮かせる
- マット・敷物:底と地面の間で擦れを受ける
地面から浮かせるなら、折りたたみのクーラースタンドが手軽です。
滑り止めのゴム脚は、置く場所の材質によって相手側に色が移ることがあります。車の荷台や床に置くときは、敷物を挟みましょう。
保護材を本体にネジで留めない
指定外のネジで本体に穴を開けると、真空パネルなどを壊し、クーラー自体が使えなくなります。シマノでは、穴を開けるならシマノ指定のアクセサリーに付属するネジを使います。
スタンドや保護材は、本体に穴を開けずに使えるものを選んでください(シマノ 取扱説明書(フィクセル))。
ふんばるマンが付いていれば十分では、と思う方もいるかもしれません。ふんばるマンは滑り止めのラバーです。底を擦らないためには、スタンドやマットと組み合わせます。
傷を増やさない使い方|氷や魚を投げ入れない・落とさない・角をぶつけない
傷を増やさないコツは、本体に衝撃を与えないことです。
氷や魚を投げ入れたり、高い位置から落としたりすると、破損の原因になります。強い衝撃や落下は、変形・破損にもつながります。
角も気をつけたい場所です。ダイワのPV-REXは、ZSS・SUに、ぶつかりやすい角を守るプロテクターを付けています。
やめたいこと4つ
- 氷や魚を投げ入れる(庫内の破損の原因)
- 高い位置から落とす(変形・破損の原因)
- 地面を引きずって運ぶ(持ち上げて運ぶ)
- 車に固定せずに積む(動かないように置く)
割れ・欠け・深い傷は「補修」より点検|水が入ったときと断熱材の扱い
割れ・欠け・中まで届く傷は、見た目より先に、水が入るかどうかを確かめます。
断熱材に水がしみ込むと、保冷力が落ちることがあるためです。ダイワでは断熱材も部品の供給から外れているので、部品として取り寄せられません。
断熱材に水を入れない
- 水に浸けたり、長時間強く水を掛けたりすると、本体内部や断熱部に水がしみ込むことがある。保冷力低下の原因になる場合がある(SLP クーラーについて)
- 本体・フタを洗うときも、断熱材の内部に水がしみこまないようにする
- 本体内部に水が入ったときは、合わせ目を下にして中の水を抜く(シマノ 取扱説明書(フィクセル))
蓋の割れや欠けの直し方はクーラーボックスの蓋の修理、水栓まわりからの水漏れはクーラーボックスの排水栓で扱っています。
パテで埋めればいいのでは、と考える方もいるでしょう。この記事では、パテで傷を埋める方法は扱いません。まず水が入っていないかを点検し、蓋の割れ・欠けに使える補修材の可否は、蓋の修理の記事で確かめてください。
傷と変色を増やさない保管|直射日光・高温の場所を避ける
保管は、日陰の高温にならない場所が基本です。
長時間の日光や紫外線で、樹脂は少しずつ変色・退色・変形・劣化します。高温・高熱になる場所での保管も、変形・変色の原因です。
早く乾かしたいときも、天日干しは避けます。風通しのよい日陰で乾かしましょう。
釣行後5分ケア
- 真水で外側の砂や塩を流す(長時間強く掛けない)
- 底の砂を払い、クロスで水気を拭く
- 風通しのよい日陰で乾かす
- 片付けるときは、スタンドかマットの上に置く
まとめ
- 研磨・熱・溶剤で傷を消さない。コンパウンド・メラミンスポンジ・ドライヤー・ヒートガン・シンナーは使わない
- 擦り傷は、薄めた中性洗剤とやわらかいスポンジで洗い、日陰で乾かす
- 見た目が気になる傷は、削らずにステッカーやカバーで隠す
- 底はスタンドかマットで守る。保護材を本体にネジで留めない
- 氷や魚は投げ入れず、落とさず、引きずらない
- 割れ・欠けは水が入るかを点検し、断熱材に水を入れない
- 保管は日陰の高温にならない場所で
関連する手入れは、次の記事にまとめています。
- 蓋の割れの直し方:クーラーボックスの蓋の修理
- 庫内の洗い方:クーラーボックスの匂い消し
- 装備のケア全般:釣り装備のお手入れ完全ガイド
よくある質問
クーラーボックスの傷はコンパウンドで消せますか?
当サイトでは勧めません。コンパウンドは研磨剤です。シマノのクーラーは、手入れでみがき粉・たわし類を避けます。シマノ・ダイワとも、手入れは薄めた中性洗剤で拭く・スポンジで洗うところまでです。
白い傷はドライヤーやヒートガンで消えますか?
熱を当てる方法は勧めません。シマノのクーラーは、手入れで火気・熱湯を避けます。高温・高熱になる場所での保管でも、変形・変色の原因になります。
メラミンスポンジでこすってもいいですか?
当サイトでは勧めません。メーカーの手入れ方法は、薄めた中性洗剤で拭き取る・スポンジで洗うまでです。メラミンスポンジでこする方法は入っていません。
底の傷を防ぐにはどうすればいいですか?
スタンドで地面から浮かせるか、マットを敷きます。滑り止めのゴム脚は、置く場所の材質によって相手側に色が移ることがあるので、車の荷台などでは敷物を挟みます。保護材を本体にネジで留めるのはやめましょう。指定外のネジで穴を開けると、真空パネルなどを壊してクーラーが使えなくなります。
深い傷や割れから水が入ったらどうすればいいですか?
合わせ目を下にして、中に入った水を抜きます。本体内部や断熱部に水がしみ込むと、保冷力低下の原因になることがあります。蓋の割れ・欠けの直し方は、クーラーボックスの蓋の修理の記事にまとめています。